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もう少しだけ「書くこと」を伝えたい

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ある企業の新入社員研修が終盤に差し掛かる。
講師としてさいごのまとめに何を話すか、その時、その場で決めるようにしている。

参加者の表情やこれまでの会話内容、場の空気を総合的に読み取って・・・なんて芸当はありませんので、モロ直感で。

そして、最後に5分間の空白がやってきた。

「じゃあみんな、社会人生活を楽しんで!」
そんな月並みなことでもいいかなと思うぐらい素敵な若者たち。

しかし、ぼくの胸中に浮かんできたのは、

「書くこと」の大切さだった。

20代、30代とそりゃ楽しいこともあった。
でもそれ以上に覚えているのは辛かったことの方が多い。

厳しい上司にしょっちゅう怒られたこと、陰で「あいつ使えない」と先輩たちに言われていたこと、毎日の電車の行き帰りのぐったりした気持ち、孤独と闘っていた日々。

そんなぼくを下支えしたのが「一冊のキャンパスノート」だった。

ある時から週末にぶらりと近所のカフェに出かけ、ふとそのノートに気持ちを書き出すようになった。

最初に出てくるのは、ヘドロのような言葉ばかり。
じぶんの自信のなさから始まり、他人のせいにするようなことも書いた。
誰にも見せられない言葉たち。

でも不思議と、自由に書ける気持ちよさを感じた。
ひたすら心の中にある言葉を吐き出し続けると、空っぽになって何も書けなくなってくる。

それでもペンを置かずに、心の向くままノートに向き合っていると、次第にプラスのことを書きたくなってくる。

「じぶんは本当はどうしたいのか?」
「どうなったら最高なのか?」
「あの人とどんな関係になりたいのか?」

ほんとうは・・・その後に出てくる本音の言葉を自然とノートに書くようになっていた。

じぶんの本音はノートに現れることを知った。
そして、他人を励ますかのように、ノートに書いたじぶんの言葉にアドバイスをしているじぶんに気がついた。

ノートに幾度となく、助けられた。
書くことから、ぼくのささやかな逆転人生は始まっていったように思う。

会社では、もっともっと他人に頼ろう。
他者の力を活用することこそ、組織でやっている意味なのだから。

その上で、自分用のノートを1冊用意しておく。

そこには何を書いてもいい。
まさに自由帳。
ノートはあなたにとって唯一の自由な空間かもしれない。

ぼくのように、気持ちを吐き出す場にしてもいい。
愚痴や悪口、泣き言を書いても構わない。
素直に、素直に。

無理してプラスのことなんか書かなくていい。
自然と書きたくなってきたら書けばいいから。

たったひとりでも、お金がなくても、書くことはできる。
それが気持ちの整理になったり、明日へのほんの少しの希望につながるならやってみて損はない。

今回の研修の内容は次第に忘れていくでしょう。
(悲しいけど、正直それでいい)

でも、最後にあなたへ伝えたい。
これからの生活において、ノートは1冊用意しておこう。
書くことは、あなたの社会人人生を下支えする。

それでは、また。

 

 

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