自分の「目線」を確認してみませんか。
今どんな目線で物事を考えたり、相手に伝えたりしているだろう?
結論を言うと、オススメは「ワンダウン・ポジション」です。
つまり、いつもひとつ下の目線でということ。
ぼくは目線を意識できるようになってかなり見えるものが変わりました。
今回、この目線の置き所について書きたいと思います。
「上から目線」という元凶
ぼくは目線を3つのモードで捉えています。
【1つ上・真ん中・1つ下】
3段階の切り替えスイッチが心の中にあると想像します。
気持ちがザラっとしている時、3つのどれになっているでしょうか?
「1つ上」つまり最強になっているのではないでしょうか。
ドライヤーでいえば風が「ブオォォ〜」です。
・ちゃんとしなければ!
・正しい人であらねば!
・私ってやっぱりすごい!
誰かと戦闘状態になったり、勝ち誇って有頂天になっていたり、無駄に肩に力が入っている、そんな状態です。
かつてぼくは毎日このモードでした。
講師をするようになって最初の頃は、参加者から異論や反論が出ると、即座に論破、論破。
みんなの前でねじ伏せ、ちょっと恥ずかし目を与えることをしたり。
(振り返るとかなりダサい奴です。。)
要は、自信がなかったんですよね。
1つ上、とは言い換えれば「上から目線」ってやつです。
この目線、上から相手に直球を投げるような言動になります。
人間関係を悪化させる元凶はここにある。
そう思っています。
ちなみに管理職になると、なぜか人はこのモードになりがちです。
親も自分の子に対してそうかもしれません。
人間関係がなぜうまくいかないのか、目線という観点から考えてみると好転していくヒントが掴めるかもしれません。
上から目線だけだと、言葉が相手に届かないのです。
目線は上に上に行きたがる
さて、真ん中というのはニュートラル・中立。
なんか一見、良さげですよね。
でも、ニュートラルでいることは意外と難しいものです。
なぜなら人間の本能というのは、良くも悪くも上に行きたがるからです。
・人よりよく思われたい。
・人より抜きん出たい。
・もっと認められたい。
ギラギラな欲はかなり収まりつつあるぼくであっても、欲はそう簡単には捨てられません。
そういえば先日、講座終了後のアンケートに
と「その他なんでも」欄に書かれていました。
たしかになんでも書いていいわけですが、うれしいのかうれしくないのか、ちょっと複雑な気持ちになりました。
「もっと強くなろう」と誓いました(というのは冗談です)
結局、スタッフと大笑いました。
でも思ったのは、やはり何歳になっても本音では、
「カッコいい」と思われたい(笑)。
自分でニュートラルなモードだと思っていても、なにかきっかけがあると人はすぐスイッチを「一つ上」(最強モード)にしてしまうもの。
つまり、目線って奴はすぐ上がります。
上に上に行きたがります。
それは自然なことです。
幸せになる目線の置き所
オススメは「いつも一つ下」です。
相手や関わる人たちより、自分をいつもワンダウンに持っていく。
・自分は「たいしたものじゃない」
・自分は「不完全で不十分で未熟」
・自分は「やることなすこと完全にはできません(ミスします)」
そういう積み重ねで生きてきた結果としての「今のぼく」ということです。
(こころざし、低いですか?)
でも、この目線だと仮に誰かに非難されても否定的なことを言われてもあまり落ち込みません。
「たしかにそうですね」「それもありですね」
笑顔で応えられます。
逆にたまにほめられても、たいしたことのない自分を自覚しているので有頂天になることもありません。
素直に「ありがとうございます」。
ニッコリ受け取れます。
ひと言でいえば、気持ちがグーンとラクになるのです。
そして、ワンダウンした時ほど、実は相手のことがよく見えます。
何が見えるか?
相手の良さが見えてくるのです。
上から目線で見えるのは、人の課題や不足点ばかり。
不思議と下から見えるのは、その人のささやかな優しさだったり、小さな変化や兆しです。
「それ、いいじゃない」
「ホント、がんばってるんだなぁ」
「あなたのおかげです」
つまり、じぶんを1つ下(ワンダウン・ポジション)にすることで、人は「謙虚さ」と「感謝」の気持ちをいつも持てるということになるのです。
そして、同時にあなたの伝えたい言葉も相手に届くはずです。
まとめます
心のモードを3段階に分けてみる。
でも心ってフワっとしているので、目線に置き換えます。
目線の置き所なら、言動が直結してくるからです。
オススメはいつも1つ下。
はしごを1つ降りてみませんか、という提案です。
頑張って登り続けなくていいのです。
もう十分にあなたは頑張ってきたから。
上に上にと、努力しなくていい。
その努力、まだまだしたいのなら止めませんが・・・
無理せず、目線を下げてラクに生きましょう。
その選択もありです。
そっちの人生が幸せでお得な気がしています。
あなたの目線だって、はしごを上がることも下がることもできるのです。
目線の置き所があなたの気持ちをラクにするでしょう。
どうか忘れないでくださいね。
それでは、また。