昨日から大学の授業が再開しました。
セミナーや講義をする際に、いつも気にしていることがあります。
その集まりの中で、もっとも弱い人に目を向けること。
おだやかな空気が流れる秘訣です。
ここでいう弱いというのは、立場や気持ち、情報が足りていない人です。
・情報が足りていない。
・初めて参加する。
・何も知らなくて不安。
・仲間がいない。
・年齢が一番下(あるいは上)。
そういう人が入れる話題にする。
そういう人が乗れるリズムを作る。
そういう人がふっと笑えるような・・・
(まぁ多くはスベリますけど)
なにも分からない人でも安心していられる場所を目指すのです。
何かを教える仕事をしていると、ついみんなが知らないだろう的な情報を提供しようとか、ちょっと難しいことを難しいまま伝えようとします。
ぼくは長年そうでした。
しかしその感覚だと、どうしても話す目線が上からになります。
上からの言葉ってなかなか聞き手の心に届かないんです。
壮大な勘違いをしていたようです。
そもそも参加者は小難しい情報だけを求めているわけじゃないんですね。
まず、安心で安全な場がほしいのです。
つまり、おだやかな雰囲気です。
そして楽しみたい。
できれば笑いたい。
つまりリラックスです。
もしそんな空気をつくれたら。
講師の目線はぐぐっと下がります。
言葉が聞き手に届くようになります。
あとは聞き手それぞれが勝手に解釈して吸収していきます。
誤解を恐れず言えば、どんな話からでも、です。
どうやら人はどんな話題からでも気づき、学べるようです。
なんでも(ぼくがすべてを)教えようとしなくていい。
なんでも小難しくする必要はない。
へんなテクニックなど不要。
これを読んでいるあなたも、仕事ではないにせよ、大人であれば「誰かに何かを伝える人」だと思います。
まずはおだやかな空気を今いる空間に流してみてはいかがでしょうか。
その場でもっとも弱い人にそっと目を向け、声をかけてみる。
ただそれだけでいいんですよ。
ご参考まで。
それでは、また。