今日から「とりあえず」を禁句にしてみよう
「なにがわからないのか、わかりません・・・」
おいおい、いまさら言うなよ。先に言えー!
そんなコントのような状況に出会したことあるでしょうか。
組織の中では新人と上司の間で、しばしば起こりがち。
しかも、究極に追い詰められた土俵際で発せられます。
あなたの職場ではどうですか?
多くの若手はなかなか最初から「わかりません」と言えません。
大抵は「(とりあえず)わかりました!」と言います。
元気な返事で(笑)。
そして、後から仕事が手戻りしてきます。
「先に言ってよ・・・」となります。
「とりあえず」と言う言葉が問題です。
とりあえず、は居酒屋でビールを頼む時の常套句です。
私は大好きな言葉のひとつです(いますぐ言いたい!)。
でも居酒屋以外では使いません。
これが基本です。
なぜか?
とりあえず、は思考停止を許可する言葉だからです。
「ん?上司の言っていることよくわかんないけど、
いちいち聞くものめんどくさいし、
嫌がられそうだから、ここは・・
わかったつもりになろう。
わかったふりでいこう。」
心の中のコンマ0.05秒。
これが日本のホワイトカラーの生産性を下げている。
数多くのビジネスパーソンの育成に立ち会う中で私はそうじゃないかと睨んでいます(笑)。
私にももちろん経験があります。
しかも何度も。
だから仕事できない奴でした。
「ちょっと何言っているかわからない・・・」
大好きなサンドウィッチマンの有名な一言がありますが、
私は、20年前から心の中でしょっちゅう呟いていました。
試しにこの言葉を禁句にしてみませんか。
それだけで仕事は変わります。
言いたくなったら別の言葉で言い換えてみましょう。
「とりあえず」ではなく「◯○」へ。
結論を言えば、「まず」の2文字です。
「まず1、次に2を、そして3ですね。」
自然とこんな感じになりますよね。
とりあえずだと、1で終わります。
そのあとは、成り行きで行こうぜ、的なぼんやりした感覚になります。
(旅行じゃないんだから)
「まずは」を口ぐせにしてみてください。
かんたんでしょ?
そう、思考とは口ぐせからなのです。
朝起きて、まずは何をしますか?(次は?)
今日の業務、まずは何をします?(次は?)
今度の休日、まずは何を?
ダンドリに強くなるには、
とりあえず思考ではなく、まずは思考から。
お客さまや外部との打ち合わせでも同じです。
生産性はもちろん、相手からの信頼性もそこから変わります。
「まずは」習慣を短期間で身に着けるには
でも、習慣って難しいよね。
忘れちゃうよ〜。
必ずそう言う方がいます。
確かにそうかもしれません。
なので、私は社会人こそ(特に新人こそ)「メモ書き」を
徹底して教えることが大切だと思います。
そもそもメモの書き方、活かし方って習ったことありますか?
実は学校でも会社に入ってもほぼ習いません。
「おい、メモとれよー!」でおしまいです。
私の経験上、メモを上手に書いて活かせている方は極めて少ないです。
わかったふりをしてしまう原因はここにあります。
そもそも人の記憶は悲しいほどもろい。
3日前のお昼何を食べたかなんて思い出せないくらいです。
昨日、親切にしてもらったことすらすぐ忘れる、それが私たちなのです。
昼飯はいいとして、仕事でメモしないは論外です。
曖昧な記憶は、仕事の的を外します。
もし「書いた」としても、後から使えないメモでは意味がないのです。
この辺の基本が多くの企業で手薄です。
「そんなのできるよね前提」で知識や情報をどんどん与えてしまいます。
その結果、情報の消化不良を起こすのです。
わかったつもり現象の始まりです。
「今更聞けない◯◯」が積み重なっていきます。
今度はなんとか研修?来月は・・・
もう胸焼けです。
ではどうすればいいのか。
「活かすためのメモ書き」を練習すればいい。
100の知識を学ぶより、1つの基本技を繰り返す。
まずは、が型として自然に定着するには
口癖だけでなく、手書きが非常に効果があります。
やるとわかりますが、手書きは思考がクリアになります。
ワタシは何がわかっていて、何がぼんやりしているのか。
自分で気づけるようになるのが最強です。
「まずは」と書けばいいのです。
「次に」と自然と書けます。
慣れてきたら、最初に1・2・3とナンバリングをしてもいい。
ちなみに書いたものは、相手に確認がしやすいのです。
なんならそのメモをそのまま見せればいい。
相手は書いたものを見るとめっちゃ安心します。
そこで相違点や不明点が解消できるとよくないですか?
どうぞ試してみてください。
自分の思考力の向上にも、
相手とのコミュニケーション、
部下育成など、
どれも実は一枚のメモで変わります。
私は10年間、コンサルをしていてそのことに気づきました。
「なんだ、一枚書けばよかったんだ」と。
私はよく経営者に申し上げます。
「曖昧なキオクに頼るのではなく、
明確なキロクに頼る仕事を皆さんがやれたらどうなりますか?」と。
頭の中だけで勝負しすぎなのです。
そして忘れ、いずれ悩む(笑)。
私も含めて凡人は、素朴なアナログツール「手書きメモ」を活かしましょう。
自分の能力が発揮しやすい行動習慣を最初に付けていくのです。
大企業に集まるようなハイスペックな人材は別として、
中小企業の人材育成の活路は実はここにあります。
たかがメモ、されどメモ。
メモ活用のリターンは大きいですよ。
なので、「メモを活かして仕事の成果を変えてみませんか?」
と、いろんなところで研修やワークショップをして手渡しています。
今後もこのメリットを様々書いていきます。
よかったらご参考にしてくださいね。
では!