たまに自信がなくなります
たまに自分の理解力に自信がなくなるときがあります。
仕事柄、経営者や頭のいい人の話を聞くことが多いのですが、たまに相手が何を言っているのか、わからないときがあるのです。
まるでお笑い芸人のサンドウィッチマンのように、
「ちょっとなに言ってるかわからない」と言いたくなるのです。
己を点検してみます。
まず体調は?
睡眠もしっかりとっている。
今の集中具合は?
まずまず。
この場のテーマは?
あやふやな時もあるけど、事前に確認はしている。
聞くためのコンディションは大きな問題はなし。
だからこそ、余計に自信がなくなる。
わかっていないのにフンフンうなずいている自分が余計疲れます。
このわからなさの正体って一体なんだろう?
逆に自分が何かを伝えようとするときにも、全くダメな時もあります。
「あれ、全然伝わっていないぞ・・・」
相手の表情を見れば、一目瞭然です。
ちょちょ待てよ。
構成は何度もチェックした。
論理的な飛躍はないと思うし・・・
こんなとき、あせって言葉を重ねれば重ねるほどドツボにはまります。
ちょっと落ち着いて相手に質問すればいい。
たぶん他人から相談されたらそんなことを涼しい顔で言っているかもしれない。
でも人間、何歳になってもわれを失う時ってあるものです・・・
このドツボ、いや伝わらないときの正体って一体なんだろう?
たぶん原因はこれだと思う
結論は「ビッグワードをもってきているとき」です。
ビッグワードとは何か?
「とらえかた次第で、どうとでも解釈できるあいまいな状況を示す言葉」のことです。
それっぽく聞こえるんだけれど、実は中身がよくわからない言葉って何か思い当たりませんか?その場ではフンフン頷いているけど、実はさっぱりわからない言葉が連発されたり、逆にじぶんが使ってしまっているときがあります。
これが自信をなくしていく原因、ではないかと。
たとえば、ちまたのビジネス用語にはたくさんあります。
・PDCA(プランドゥーチェック・・・でしょ、知ってるよ!)
でも、年柄年中言ってません?そしてできていない言葉の代表格。
・習慣化(自己啓発の定番キーワード。誰も反対しない言葉)
でもこれまた年柄年中、しようと思うができていない言葉。
・見える化(改善に欠かせない言葉。会議に登場すること多々)
でも、何かを見える化した試しってありましたか?
・付加価値(今やこの言葉を聞かない日はないくらい重要キーワード)
でも多分それぞれ違った意味やイメージをもっています
・事業シナジー(一応うなずきますが、よくわかりません・・・)
・問題が山積み(どこかの春の景色、でしょうか?)
・ソリューション(最後にコレをつけるとそれっぽくなるズルい言葉)
・最適(おいしいの?)
いま思いつくものを挙げてみました。
あなたも使ったことのある言葉が含まれていたと思います。
今日、まさに職場で飛び交った言葉もあるでしょう。
私の中で上記の類は、「できていない言葉」たちです。
その言葉たちを捉えきれていないまま使っているとき、伝わらないのです。
とうぜん理解もすすまない。
そして、動けない。
伝わらないから、結果が出ないわけです。
結果が出ないから、自信もなくなっていく。
できていない言葉は、本来使っちゃいけないのです。
使えない言葉をいくらストックしていっても知識メタボ状態になるだけ。
仕事がますます複雑になるだけでしょう。
その言葉「できている?」と素直に問うてみる必要がありそうです。
ささやかな対策として
できていない言葉=使えない言葉は、自分の中から減らす。
これが私が思うシンプルな対策です。
もう「○○マネジメント」とかあれもこれもふんわりと知っている必要はないし、使えない言葉をストックしようとする真面目な性分をやめる。
できていない言葉は一旦手放していく。
必ずできる「使える言葉」だけを、ふつうに使う。
それでいいのではないかと思います。
その言葉を聞いた途端に、やることが映像として浮かぶかどうか。
結局私たちが結果を出すために必要なことは、必ずできることをする。
これならできる、を積み重ねていくってことなんじゃないか。
そう思うのです。
そのために、できていない言葉は手放し、できている言葉を使うだけ。
言葉をシンプルにしていくことが、欲しい結果につながっていくのではないでしょうか。
もちろん、相手がビッグワードを使うことはコントロールできません。
まず、自分が変えられることに集中です。
その場合には、ビッグワードをできるだけ「使える言葉」に置き換えてみてはどうでしょうか。
「早め早めに対処して!」→「○日の何時まで、で良いですか?」
前者は「できない」けど、後者なら「できる」言葉になりますよね。
できていない言葉の数々、減らしましょ。
できている言葉にこそ、自信というのはくっ付いて来るのだと思います。
それでは、また。