私は常日頃から人生を好転させてく「口ぐせ」には大きな関心を持っています。
自称「いい口ぐせ研究家」です(笑)。
昨夜たまたま観ていた深夜番組に出てきたある主人の「ある口ぐせ」。
実は笑いを通し越してリスペクトさえ感じてしまったのです。
ちょっとうろ覚えの点はお許しいただき、
そのことをぜひシェアさせてください。
きっとあなたも手札にしたい最強の口ぐせになるのではないかと思います。
VHSばかり扱うレンタルビデオ店
本番組をご存知の方は、想像できるかと思いますが、世間で話題になっている○○の件とか、全国にいる面白い素人さんたちを取り上げて笑いにしていく、というトークバラエティ番組です。
調べたら2012年4月から放送が始まっていましたので、今年で10年目に入る人気番組というわけですね。
今回は総集編のような形で、これまで出演した中でも選りすぐりで面白かった方々を取り上げていました。
中でも私の目に止まったのが、レトロすぎるレンタルビデオ店です。
そこは三重県伊勢市にあるレンタルビデオ店「ジョイフル」。
店内には懐かしのVHSテープでのレンタル商品ばかり。
なんとDVDは置いていない、とのこと。
台帳もいまだに手書き。
つまり、デジタル化一切なし。
ご夫婦で経営しているようで、主人にその理由を聞くとこう話していました。
「DVDに変わるときに、これは大手がどんどんやってくる。
もうどうでもいいっていうんで。」
DVDに切り替わる際、近所に大手チェーンが出店してきたため、時代に追いつくことをやめたのだそう。
映像を見るからに、昔懐かしいVHSの商品がずらっと陳列されている。
ワイプで映っていたマツコ・デラックスさんも「ここ行きたい!」と叫んでいました。
(私もこの時点で行ってみたい衝動にかられました)
ご主人の「もうどうでもいいんでね」が最高
ご主人、インタビュー中の受け答えの最後に、必ず「もうどうでもいい」と付けるのです。
最初、というかテレビ上では終始その言葉で笑いが起きていました。
私も釣られて笑っていたのですが、途中からこのご主人の「もうどうでもいいんでね」が、妙に自然体で爽やかに聞こえてくることに気がついたのです。
なんか、ゆるんでいてちょっとかっこいい。
なんか、最高。
悟っている感じなのです。
(私は悟ってなんかいません)
まだうまく整理できていないのですが、ふだん私たちの思考は「いい」か「悪い」か、「得」か「損」か、というようにあらゆる事象を二極化しがちです。
脳が左脳と右脳に分かれているからなのか、
男と女、自分と他人、上か下か・・・
結構、二極化していませんか?
ご主人の「もうどうでもいいんでね」は、二極で判断するのではなく真ん中、つまり中道をとる言葉なのです。
ただただ投げやりになった「もうどうでもいい」ではなく、
二極を統合した中道的立場での「もうどうでもいいんでね」。
あくまでイメージですが、ずっーと空高いところからチマチマした人間社会を眺めると、おそらくほとんどのことは「そんなこと、どうでもいい」となるでしょう。
結局、どれを選んでも貴重な体験なのだ。
それを楽しめばいいじゃないか。
そんな達観したかのような「もうどうでもいいんでね」。
そこに問題はないし、あっても即解決してしまうような最強の口ぐせなのです。
果たしてお客様は来ているのだろうか?
スタッフはちょっと意地悪なニュアンスで「お客さんは来るんですか?」と質問しました。
するとご主人。
「DVDになってない昔の映画がだいぶある。1週間レンタルで借りる人もいる」
「そういや昨日、20本借りていった人がいた(アダルトビデオね)」
そんな感じで答えていました。
時代に追いつくことをやめたことが、逆に希少価値を高める状況を生み出しているといえます。
たぶん、今回の放送を観た方でお店に行きたくなった方は、少なからず増えていると思います。
それは、レトロなVHSビデオという商品への魅力だけではなく、
なんとも言えないご主人(ご夫婦)のカラッとした「もうどうでもいいんでね」が聞きたいからという人も少なからずいるのではないか、
ちょっと私の偏見入りですがそんな風に思うのです。
何かに迷ったら、迷わず「もうどうでもいいんでね」を。
何かに悩んだら、悩まず「もうどうでもいいんでね」と。
何はともあれ最後には「もうどうでもいいんでね」。
なんか心が軽く、元気になっていきませんか?
どうでもいいとしてしまえば、「さ、次々」と切り替えして先に進めそうです。
時代のスピードに合わせるのをやめて、我が道を行くレトロなレンタルビデオ屋さん。
ちょっとしびれました。
それでは、また。
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