子育てでイライラしてしまう親のみなさん。
組織で若手社員を育てることに悩んでいる上司のみなさん。
そして、最近自分に自信を失っている方へ。
今日は、この問いを皮切りにスタートしてみましょう。
それは、
「この子は一体、
なんの天才だろうか？」
この子を「私自身」に置き換えてもOKです。
人は必ず、何かの役割をもって生きています。
目の前の人は、みんな何かの天才です。まだ誰も気づいていないだけ。
人の成長を下支えすることを仕事にする端くれとして、経験上教育には２つの方向性があると思うようになりました。
一つは「育てる」。
相手を「足りない」「未熟な」「変えていくべき」存在という前提で見ます。
もう一つは、「活かす」。
相手が「すでに良き」存在であることを前提にし、その人の持ち味を最大限に活かすにはどうしたらいいか、を模索していきます。
前者の発想（育てる）だと、自分は正しくて相手は間違っている。
常にそんな関係になります。でも、正解なんか１つじゃないわけです。
基本的に相手を否定する言動になるため、相手もトゲトゲした存在にしてしまうことも。場合によっては敵対関係になります。さらには、鏡の法則のように自分自身にも跳ね返ってくる、つまり自らもトゲトゲしくなり疲れ果てます。
後者の発想（活かす）だと、相手を受け入れ、自然と相手の良心に働きかけるような言動になります。結果的に、仲間としての共生関係につながりやすいでしょう。私の師の一人は昔「有（う）を与える」という仏教の言葉で端的に表現していました。
私はかつて企業で管理職をしていたとき、部下育成のケースにおいてどちらも経験しました。
人によって、相手の成熟度によって、どちらもありだと思います。
自分の好き嫌いで選べばいいと思います。
大切なことは、「今自分はどちらを選択しているのか」、そこに自覚的であればいい。
ちなみに今の私は子育てでも大学の授業でも企業研修においても後者の「活かす」を選んでいるし、人を育てることの悩みを相談されたら一つの方向性としておすすめはしています。
例えば、毎日子育てをしていると「イラッ」とくる瞬間は多々やってきますよね。
でも、その際に冒頭の問いを心の中でつぶやくんです。何度も何度も。
「この子は一体、なんの天才だろう？」と。
すると、相手を変えよう、思い通りにコントロールしようとする心が打ち消されていきます。心の器が瞬間的に１０センチぐらい広がる気がするのです（あくまで私の実感ですけど）。
そして、この子（相手）の隠れた良さをどうプロデュースしたら発揮されるんだろう、輝いてくるんだろうかと、ダイヤの原石を観るような心境になっている自分がそこにいるのです。
自然と声の掛け方をはじめとした言動が変化してきます。
夫婦で問いを共有してみるといいですよ。
自宅でも会社でも、人に接する際には同じことです。
自由に想像してみてください。
「この子は一体、
なんの天才だろう？」
人の未来を想像するというのは、自由でなかなか面白いものです。
あなたをいつも困らせるその子は、実は何がしかの天才です。
あなたの下支えがあり、いずれ可能性が大爆発する・・・かもしれません。
人を育てようから活かすことにシフトしてみる。
もちろん、自分自身にも何度も問いかけてくださいね。
まだあなた自身が気づいていないだけですから。
自分自身を活かしていきましょう。
あなたも、何かの天才ですよ。
今日も笑顔を忘れずに。
それでは、また。
