週末、娘がGUに行きたいというので一緒に買い物に出かけました。
どうやら秋冬のスカートが欲しかったようで、あれこれ試着していました。
ついでに夏に着まくったよれよれTシャツを入れ替えようかと、ぼくは白Tシャツを数枚購入。なぜか謎に消えていく次男くんの靴下も買いました。
新作2,980円のスカートの色を迷う娘と話しながら、ふと、思い出したことがあるのです。
「GUってやっぱコスパいいな。」
ということではなくて。
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独身の頃は、服を買うならビームスやユナイテッドアローズなど、時には身の丈に合わないさらにハイブランドものにも。数万円とか平気でバンバン購入していたなぁと。
しかし結婚して、子どもができた途端、あんまり関心がなくなりました。
ビームスではなくて、西松屋に出かけました。
アローズよりも、赤ちゃん本舗に出かけました。
でもね。
いい服を買わなくなっても、心は十分に満たされていました。
いい服をまとうより、いい気分をまとうことの方が大事だなと思えるようになったのです。
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結婚して、家族ができると、じぶんの自由は極端に減りますよね。
使えるお金も、時間も、エネルギーも、じぶんより家族に向けるようになります。
ちょっと窮屈で、不自由で、悲しいと最初は正直思いました。
でも、その過程でぼくはこう考えるようになっていきました。
よりシンプルに、本質に近づくことができているんだって。
本質というとやや抽象的な感じがしますが、より大事なことは何か?という問いに答えを出せるようになっていくんだと思ったわけです。
たとえば。
いい服をまとうより、いい気分をまとうことを選ぶ。
たくさんの本を乱読するより、良質な本を何度も読む。
じぶんの欲望を満たすより、大切な人との思い出をつくる。
多数の他者との無駄な比較より、少数の家族への感謝に心を向ける。
惰眠をむさぼるより、質のよい睡眠を試行錯誤する。
じぶんのキャリアにつながるかより、大切なものたちの幸せにつながるかを優先する。
いたずらに時間をかけるのではなく、優先順位をつけながら仕事を進める。
ちなみにGUのコスパの良さは認めた上で、いい姿勢で気分よく着こなせばどんな服も相当かっこいいと思います。
若い頃はそういった本質はなかなか見えなかったなぁと。
不自由さのおかげで、大切ななにかに気づけるようになったと思います。
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2つの色で迷っていた娘に、「どっちがいいと思う?」と聴かれ、一瞬「どっちも買えばいいよ」と反応しそうになりましたが、それはたぶん本質ではありませんよね。
一緒に悩み、コーディネートも想像し、時間をちょっとかけてパパならこっちかな~と伝えました。この時間、なかなか幸せでした。
(たぶん、早晩ぼくは相手にされなくなっていくでしょうからね。)
そうそう、
効率のよさだけを追求するよりも、相手のいまの気持ちを尊重する。
そういうところも本質だと思います。
かつてと違って、じぶんの時間もなかなか持てず、モヤモヤすることが増えている人も世の中にはたくさんいるでしょう。
思い通りにならないことばかりが増えている気がするという。
たしかに若い頃は当たり前だったものを失うというどこか切ない気持ちもあるでしょう。
しかし、それよりも大切な、かけがえのない何かに気づき、得られるチャンスでもあるのです。
大人は子どもを育ててあげていると思っていますが、たぶん本質は逆で。
子どもらにぼくは育てられているんだと思います(ちなみに妻にも育てられています・・・)
と思っています。
どんどんシンプルになっていく。
ありがとう、なのです。
それでは、また。