ロシアの国営テレビで14日、夜の生放送のニュース番組中に「戦争をやめて。プロパガンダ(政治宣伝)を信じないで」との紙を掲げた女性が登場し、画面が切り替えられる放送事故があった。
女性は、キャスターがニュースを読み上げている最中に画面に登場し、反戦を訴える紙を掲げ、「戦争をやめて」と叫んだ。 タス通信が情報筋の話として伝えたところでは、女性は国営テレビのスタッフで、その後、警察署に連行されたという。
(3月15日の産経新聞より)
本当に勇気ある行動です。
(記事を読む限りでは)生放送中にたった一人で。
ロシアにも良心を持った人は大勢いるのでしょう。
もしかしたら他のスタッフも同じ気持ちで、でも行動できない自分にいらだちながら、彼女の勇気ある行動を妨げずにいたのかもしれません。
なぜなら、すぐに誰も止めに入らなかったからです。
(動画を見た限りでの推察です)
掲げた大きな紙も折り目がない状態だったことから、隠すことなく用意していた。
もちろん他のスタッフの目にも入っていたと十分考えられます。
生放送なので放送事故の際にはすぐに画面を切り替えるとか、他のスタッフが止めに入るとかできたはずなのに。
キャスターも慌てることなく、話し続けていた。
つまり、個人の行動ではなく、無言のチームワークで行われたのかもしれないという想像が働きます。
振り上げた拳を下ろせない人の拳を下ろさせることができるのは、身内しかいないのだと思います。つまり、国内にいる方々。
今ロシア国内においては、反戦デモが各地で起こっており、毎日たくさんの方が警察に連行されているそうです。
良心を持った人はロシアにだってたくさんいるはずです。
我が国とは比較にならない制約を抱えながら、何かしら行動を起こそうと勇気を出している方々がいる。
そんな皆さんに敬意を持ちながら、連行された方々のご無事を祈りたいと思います。