4月から社会に出たみなさんへ。
この文章は、少し手厳しい祝辞かもしれません。
でも、これはささやかな「予防注射」みたいなものだと思って、ぜひ読んでみてください。
仕事がつまらなくなる理由
予言しておきます。
あなたは近いうちに、自分の選んだ仕事を「つまらない」と感じるでしょう。もしかすると、早ければ来月には「もう辞めたい」と口にしているかもしれません。
その最大の理由をズバリ言います。
あなたはまだ、その事業や仕事を理解していないからです。
「つまらない」のではなく、「わからない」。
最初は誰でもそうです。でも、だからといって、自然に理解できるまで待ちますか? 誰かが丁寧に教えてくれるのを期待しますか?
残念ながら、待っていてもほぼ何も変わりません。
上司や先輩も、自分のことで精いっぱいです。だからこそ、あなたが自分で動かなければ、現実は1ミリとて変わらないのです。
これが「社会」です。そして、あなたはこの社会を何十年も生きていくことになります。
わからないを解決していくには
では、どうすればいいのか。
答えはシンプルです。
仕事を徹底的に「理解」すること。
理解とは「分解」することです。
分からないとは、頭の中で「分けられていない」と同義。分けることで、解るのです。
仕事をぼんやり眺めているだけでは、「面倒くさい」「やりたくない」と感じるだけ。しかし、分けてみると、だんだんと「ははぁん、なるほど、そういうことか!」と見えてきます。
なんとなく仕事を捉えるだけでは「わからない」と壁を感じ出すでしょう。そうならないために、壁を感じる前にぜひ 「分解」 してみてください。
仕事という複雑な取組みを、主体的に「小分け」にしていくことがあなたのやるべきことです。
仕事の分解方法
まず目的→目標→手段の3つ。
これだけでも理解度がガラッと変わりますよ。
どんな仕事にも、最終的に達成したいゴールがあります。
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ゴール(目的)を明確にする
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「この仕事の最終的な目的は何か?」1行で示す。
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サブゴール(目標)を設定する
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ゴールを達成するために、欠かせない3つのサブゴールを考える。
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具体的な段取りを決める
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それぞれのサブゴールを達成するために、「誰が、いつまでに、何をするのか?」というアクションを考える。
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めんどくさがらずに紙に書き出しながら整理していくと、頭の中がスッキリしてきますよ。
例えば、紙に大きく三角形の図を描いて埋めていくように、
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一番上に「1ゴール」
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その下に「3つのサブゴール」
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一番下に「具体的な段取り」
を書き出してみましょう。
項目がすべて三角形の中でつながっているんだ、という構造をつかみやすいです。
もし「1ゴールからわからない」と思ったら、先輩や上司に聞いてみてください。
ただし、自分なりの仮説を持った上で質問するのがポイントですよ。
そんなことをする新人、大好きです。
ゴールを持たない仕事は迷走する
ぼくのコンサル経験上、自分の仕事のゴールとサブゴールを明確に言語化できている人は少ないです。
多くの人が、実は目的がよくわからないまま、ただ作業をこなしています。まるで、ゴールのないサッカーで延々とパス回しをしているようなもの。
これ、いつまでやるんだ?なにが面白いの?状態です。
まずは 「1ゴール」と「3つのサブゴール」だけでも言葉にしてみてください。
小難しい言葉やカタカナ表現は不要です。 「小学6年生でもわかる言葉」 で表現することがポイント。
ちなみにこれはぼくの持論になりますが、
本質はひらがなで言えます。
本質が腹落ちすると、仕事は俄然面白くなってきますよ。
これからのあなたへ
このメッセージは、これから社会に出るあなたへのエールです。そして、過去のぼくがもっとも聞きたかったこと。
「仕事がつまらない」と感じたときこそ、分解してみる。
職場や上司、先輩といった人に対しても、ざっくりイヤとか見るのではなく、部分部分として分けて捉えていくといいですよ。
人や仕事、物事をある一面だけで判断しちゃうのは損するだけです。
つまらない(=分からない)と思ったら、とにかく分けて見よう!です。
分けた先に、あなたが本当に面白いと思えるきっかけに出会えるはずですから。
すべての新社会人、新たなスタートをしているあなたに幸あれ!
それではまた。